宇宙論宇宙は無限?有限? 英語では universe、cosmos、space と色々な宇宙がある。 space はスペースシャトルの space で宇宙空間、 ロケットが飛んで行ける太陽系ぐらいの広がりのイメージ。 cosmos は秩序という意味で天体の規則正しい動きからきており、銀河空間位のイメージ。 universe の uni は一つしかないことを表し、一つしかない宇宙の全てを含んでいる。 漢字の宇宙は中国古典からきており、「宇」は空間の広がり、「宙」は時間的広がりを表す。 今の「宙」の使い方と逆である。 昔も今も全て(=宇宙)は全く同じようであったとか、 何かの周期的変化を繰り返しているとか、 人間はどんなことにも「原因」と「結果」を考える。 太陽 約1億5000万kmで、光の速度は1秒間に地球を7周り半、 秒速約30万kmで、太陽の光が届くまで約8分かかる。 遠くを見ればそれは昔の姿を見ている事になり、 「宇宙」は「時間」と「空間」の結びつきであるという事が解る。 アインシュタインの一般相対性理論を宇宙にあてはめると膨張したり収縮したりで 永遠不変と考えられていた宇宙が収縮してつぶれてしまう。 アインシュタインは宇宙の収縮を止めるために宇宙項をつけ加えたが、 宇宙が膨張していることがハッブルによって発見され撤回した。 ガモフの宇宙初期の高温の火の玉から全ての元素が作られたとするビックバン宇宙論によると、 このときの宇宙の大きさはゼロにもかかわらず無限大のエネルギーが詰め込まれてしまう。 物理学はこうした無限大の量を扱うことが出来ない。 物理学は宇宙の現象をモデル化し数学的に記述するが、 モデル化できるのは秩序があることに限られ、無秩序とも言える無限は記述不可能である。 無限大の量を扱うことが出来ない物理学理論で捉えられる宇宙は有限にならざるをえない。 物質と放射(電磁波)の存在範囲を狭義の宇宙とすれば、 狭義の宇宙は有限で、何も無い空間までを含めた広義の宇宙は無限となるであろう。 狭義の宇宙は数学的に記述可能であり、アインシュタインを否定する必要はない。 狭義の宇宙は、ビックバンで始まり膨張したり収縮したりするかも知れないし、 広義の宇宙の中に無限に存在するかも知れない。 広義の宇宙では、時間と空間がすなわち宇宙であり、 時間は、始まりもなく終りもなく、無限にかつ一様に(均質に)流れ、 空間は、中心もなければ辺境もなく、どこをとっても同じで一様である。 これはニュートン物理学の絶対時間、絶対空間であるが、 絶対的ではあっても、相対的にしか把握は出来ない。 |